本記事では、ITにおける「マウント」と言う言葉について、
マウントとはどんな概念であるのか、どんな状態を示すのかと言う点が分かるように解説していく。
ITにおける「マウント」とは
IT用語で言うマウントとは、結論から言うと、
あるデバイスを他のデバイスとつなげて、使える状態にすることを意味する。
ITのマウントの身近な例
Linuxの例では無いが、ITにおけるマウントを身近に感じれて理解できる例として、USBフラッシュメモリがある。USBフラッシュメモリをパソコンに指して使用するシーンをイメージして貰えばよい。
例えばWindowsでは、USBメモリをPCに刺すと、リムーバブルディスクというデバイスのフォルダが自動的に出来上がり、開くとUSBメモリの中に入っているデータが自身のPC上で見れるようになったり、データの上書きなどができるようになる(=使用できる状態)。

これはあるデバイス( USBメモリ)を、あるデバイス(自身のPC)につなげて、使える状態にしたと言うこと、つまりイコール、デバイスをマウントしたと言うことなのである。

ITマウントの例(サーバー同士)
USBのマウントと同様に、コンピュータ同士のマウントも可能である。
特に、サーバー同士のマウントはIT業界ではよく出てくる概念なので押さえておこう。
一般に、ITで言うマウントはサーバー同士のマウントを指して使用する場合がほとんどだろう。

Linuxサーバーでよくやるマウント
ここからは、より具体的に、
実務でどんなマウントを行うのかと言うのを、サーバー同士のマウントを例に紹介していく。
Linuxのサーバを扱っていると、よく
「サーバーAのディレクトリAを、サーバBのディレクトリBにマウントする」みたいなことをやる。

USBの例と照らし合わせると、PC同士をくっつける訳では無いので、ピントこないかもしれないが、やっている目的は同じで、サーバAとサーバBをつなげて使えるようにすることをサーバのマウントと呼ぶ。
サーバのマウントの場合、USBの例とは、下記の違いがある
- 物理的にくっつける訳では無い(ネットワーク経由でマウントする)
USBの場合は、USB端子に刺した段階でPCが勝手にマウントを実行し、ファイルマネージャからUSBの中を閲覧・操作できるようなる。
しかし、サーバ同士をマウントする場合は、マウントの設定を自身で行わなければならない。そしてサーバどうしのマウントの場合、物理的にサーバを繋げる訳ではなく、ネットワークを経由して、マウントを行う。
より具体的なサーバのマウントの設定方法は、下記記事にてまとめてあるので、参考にして欲しい。
Linuxでのマウント詳細

サーバーAのディレクトリAは、ネットワークを介してサーバBのディレクトリBにマウントしている
ディレクトリAは空のディレクトリだが、サーバBのディレクトリBをマウントしているため、ディレクトリの中を開くと自身のディレクトリに存在しているかのようにディレクトリB内を操作することができる。
ディレクトリ内にあるファイルなどは操作可能だ(操作とは書き込みや、読み込みなど。設定で変えられる)。
これにより、サーバAはwebサーバとして起動し、サーバBは外部ストレージとしてファイルを保管しておくためのサーバとして起動するなど、サーバの役割を分担することもできる
これらはNFS(ネットワークファイルシステム)と言うプロトコルに支えられている
NFS(ネットワークファイルシステム)とは
NFS(ネットワークファイルシステム)とは、
ネットワーク上のコンピュータ同士がファイル共有するためのプロトコルのことだ。
違うPC同士でも、NFSでストレージをマウントしていれば、お互いの共有資産として同様に読み書きすることが可能なため、幅広い用途で使える利点がある
ちなみに、呼び名が違うだけでNFSと同じような仕組みがどのOSにも搭載されている
- Linux → NFS(Network File System)
- Windows → CIFS(Common Internet File System)
- MacOS → AFP(Apple File Protocol)
より具体的なサーバのマウントの設定方法は、下記記事にてまとめてあるので、参考にして欲しい。
マウントとは NFSについて まとめ
マウントとは、あるデバイスを他のデバイスとつなげて、使える状態にすること。
サーバ同士をマウントすることでデータ共有などが可能になる
NFSとはネットワーク上のコンピュータ同士がファイル共有するためのプロトコル。
マウントなどの基盤になっているシステム。
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https://wa3.i-3-i.info/word13188.html
あるデバイスを他のデバイスとつなげて、使える状態にすること