本記事では、/etc/fstab の書式について詳しく紹介していく。
ちなみにfstabと、exports(マウント元のマウント設定ファイル)を使用したサーバ間のマウントの具体的な方法については、下記記事にて紹介している。本記事で書式を学んだ後に合わせて読んでもらいたい。
/etc/fstabファイルとは
/etc/fstabファイルとは、
Linuxサーバーにおいてマウント設定をしたいときに、マウントする側のサーバでマウント情報を書き込むファイル。
ちなみにマウントを受け入れる側は /etc/exports というファイルを編集する。
/etc/fstabファイルの書式
#view /etc/fstab
/dev/hda4 / ext3 defaults 1 1
/dev/cdrom /mnt/cdrom iso9660 noauto,owner,ro 0 0
/dev/hda3 swap swap defaults 0 0
192.168.1.1:/share /mnt/share nfs rw,hard,intr 0 0
192.168.1.2:/dirB /var/www/dirA nfs rw,auto 0 0
一行毎に一つのマウント設定を記述する。
一行には下記①〜⑥の項目を、左からスペース区切りで記載する
① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ |
マウント先ポイント | マウント元ポイント | ファイルシステムの種類(nfs) | マウントオプション | dumpフラグ | ブート時にfsckがチェックする順序 |
①〜⑥を順に解説していく。
①マウント先ポイント

マウント先のポイント(ディレクトリ)を記載する。
外部サーバを指定する場合、先頭に「外部サーバのIPアドレス:」を付与する。
②マウント元ポイント

マウント元になるディレクトリ(自身)を記載する。
①で指定したマウント先に繋ぐ、自身のポイント(ディレクトリ)を記載する。
③ファイルシステムの種類
ファイルシステムの種類を記載する。
種類例
ext2 | Linuxの古いファイルシステム。 |
ext3 | ext2にジャーナリング機能がついたファイルシステム |
swap | swap用のファイルシステム |
auto | どのファイルシステムかをマウントに推測させる。 |
ext4 | Linuxでの標準ファイルシステム |
iso9660 | CD-ROM、DVD-ROMのファイルシステム |
msdos | MS-DOSのファイルシステム |
vfat | Windows 9xのファイルシステム |
nfs | NFS(Network File System) |
④マウントオプション
マウントする際のオプションを記載する。
「,」(カンマ)で区切って複数指定可能。
マウントオプション例
async | ファイルシステムの非同期入出力を設定 |
auto | mount -aコマンド実行時にマウント(よく使う) |
noauto | mount -aコマンド実行時にマウントされない |
defaults | デフォルトオプションを設定(async,auto,dev,exec,nouser,rw,suid) |
exec | バイナリの実行を許可する |
noexec | バイナリの実行を許可しない |
ro | 読み出し専用でマウント |
rw | 読み書きを許可してマウント |
unhide | 隠しファイルも表示 |
suid | SUIDとSGIDを有効化 |
user | 一般ユーザーでもマウント可 |
nouser | 一般ユーザーでのマウント不許可 |
mount -aコマンドでマウントする時のためのオプションの「auto」はよく指定する
⑤dumpフラグ
1ならdumpコマンドでバックアップ対象になる。
よくわかってないがext2、ext3なら1を、
その他のタイプなら0を指定しておけば良いらしい。
⑥ブート時fsckチェック順序
Linux起動時に、fsckがチェックする順序
0を指定するとチェックされない。基本これ。
おまけ
fstabと、exports(マウント元のマウント設定ファイル)を使用したサーバ間のマウントの方法について下記記事にて紹介しているので、参考程度に。
参考:https://linuc.org/study/knowledge/505/
①と②の説明は逆じゃないですか?
[…] ※マウントオプションについて: https://hara-chan.com/it/infrastructure/fstab/#i-4 […]